十三 復古主義、民主主義、宗教、国家主義、民族主義が前面にでてくる。

大変革の時期であるから、様々な主義主張、イデオロギーが噴出する。その中で、その国の置かれた条件に当てはまったものが採用される。復古主義はイギリス、アメリカ、フランスで採用された。日本もそうであった。あちらは古代ローマ、こちらは古代天皇制であった。地球上にこれ以外の伝統を持つ国がないという意味では、日本は特殊な国であった。民主主義は古代アテネ、ローマを呼び起こすものであるが、ローマを持ち出せば、復古主義とのだきあわせで利用できる。そのため、アメリカ、フランス、ドイツ、イタリアなどで採用され、多くの国に広がった。宗教支配という意味では、オランダ、クロムウエルのイギリスがピューリタンの宗教革命を伴った。民族主義としては、清朝時代の排満興漢の思想が国民革命のイデオロギーになったことにみられる。しかしこのようなものは、すべて時と条件にあわせてつくられたもので、普遍性ではなくて個別的なものに属する。そこに目をくらまされていては、事の本質が理解できない。本質とは、岩倉具視の言う「これからは金の世の中」であり、ラフィットのいう「さあ、いよいよ銀行家の天下だ」が、世界史の共通法則になる。

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