誤訳、誤解 日本人は西洋諸国の領地を誤解する

日本人に領地、領主権のことを西洋諸国と比較するために説明することは難しい。日本人が幕藩体制の領主権、領地だけがすべてだと思うからである。しかし、西洋諸国ではそうではない。たとえて言えば、戦国時代以前の日本の領主権の在り方だと思えばよい。大、中、小、の領主がいて、それぞれが個人所有であり、一つの地域の大領主をトップにたてて、中、小、の領主が集まる。しかし、領地の所有権はそのままになっている。じつは、西洋諸国はこれなのである。だから比較はしやすい。日本に一国一城令が出て、藩単位に領主権が統合され、藩主が統合された領主権を代表し、家禄を与えるという形式で、領主権の再分配を行った。これはある意味では、藩単位の国有化政策といえる。日本の歴史上にこのようなものはあったのかとおもうかもしれないが、じつは律令制、班田収授法がこれに相当する。等しく土地を与えるとは言うけれども、位田,職田を設けて、以前の大土地所有を保証したのである。このようなことを考え合わせて比較考察すると、どちらの国でも、土地を支配する者が権力を組織していたという一点で共通点を見出すことができる。

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