運動体操は三種類ある。いや、それ以上かもしれない。

60代までは一種類の体操をしていたらそれ相応の効果があり、これですべてを補えるだろうと思うような状態にあります。ひともそういいます。気功の先生に「そんなにゆっくりした動作だけをやっていて、いざ攻撃されたらどうしますか」という意地悪い質問をした記者がいます。すると先生は、同じ動作を素早く行って、「日頃やっていると、いざというときにはこのように動く」と言い返しました。私もそれを信じました。
それを裏返すと、木刀素振り100回していると、事は足りるとなります。ラヂオ体操だけで元気にもなります。真向法だけで仕事に打ち込める。「僕はこれこれをしている」という自信、これは重要なことでした。しかし、70歳を超えると、様子が変わってきます。知らないうちに、使わないところが衰えていきます。使っていても、使い方次第で機能が衰えます。何を言っているのか。
筋肉には3種類の機能を持つものがあり、お互いに補うことができないという特性があります。白い筋肉、赤い筋肉、その中間です。前者は瞬発力、後者はゆっくりとした動き、あるいは動かないが働いている状態、中間はリズミカルな運動です。70歳を超すと、すべてを働かせていないと、日々衰えていきます。例えば、ラジオ体操のような中間の運動だけで済ませておくと、瞬発力は衰えます。また体全体は硬くなります。
何をしろというのか。三種類の運動、体操をしなさいというのです。瞬発力、リズミカル、スローモーションの柔軟体操、この三つを欠かさずしないと、どれかが衰えます。衰えたものは、もとへ戻りにくくなります。「しまった」と思ったときはもう手遅れです。
さらに、80歳を超すと、これだけでは足りないようになります。まず歩幅です。両足を前後に開いて伸ばす柔軟体操があります。ヨガではハヌマーン・アーサナといいます。これが完全にできる女性が、歩幅が短くなって、よちよち歩きになる。どうもおかしい。私も試してみました。というよりも、試す前から不安を感じていました。八重洲の地下道を歩くとき、若い女性に追い越されます。今までは「なんだかせかせかしている」くらいに思っていました。昔自分が年長者に言われた批判です。鎌倉に帰ると、まあまあ普通です。高齢者なら追い越せるけれども、若い女性には及ばない。これは怪しいぞと思って、計測してみました。すると、年相応と出ました。これにはショックを受けました。50代くらいだろうと期待していたからです。
そこで50代の歩幅に開きましたが、これがなかなかの努力を要する。これを日常、無意識に動かすとなると、何をどうすればよいかな、これが課題になりました。柔軟体操で開いただけではだめなのでしょう。これが第4の体操の必要性なのでしょうが、何をどう定義してよいのか私にもわかりません。
もう一つは、筋トレに相当するものです。85歳から、急に筋肉が減少し始めているのではないかという不安を持ち始めました。いわゆるサイコぺニアです。これを食い止める手段はないか。せめてダンベル体操くらいはしておいたほうがよかったのではないか。私は、自家菜園、庭仕事をよくするので、力仕事はこれで十分と考えていました。しかしこれでは、「毎日」という基準を満たしてはいません。これをどう考えるか、宿題ということになるでしょう。

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