健康と密教

健康と宗教は関係があります。とはいうものの、どの神様にしたらというものではありません。どの神様にしたら、どの仏様にしたらというのは、顕教であって、これを言い出すと、議論百出、かえって健康を損ないます。
ここで問題にしたいのは、あらゆる宗教の中に潜む密教部分であって、これが健康に深くかかわりあうのです。空海はあらゆる経典の上に密教を置いた。天台宗の円珍も密教優位を唱え、これがきっかけで比叡山と三井寺の分裂につながった。念仏宗にも念仏秘教という言葉があり、禅宗にも禅密行がある。忍者の修行となると、全部が秘密になる。イスラム教、キリスト教にも密教部分があり、神秘主義、秘教、秘儀などといわれます。最大の密教はヨガ(ヨーガ)であり、ヨガと仏教の関係は、これまた議論の多いものです。玄奘三蔵が天竺(インド)を訪ね歩いて、仏教とはヨガのことであるという結論にたどり着いたといいますが、それでもさらに議論が続くのは、ヨガにも顕教部分と密教部分があるからです。
健康だけに限定すると、密教部分の初歩が役に立つといえます。ヨガの経典では、アーサナを実行しなさいと言って、そうすると健康になるといいます。アーサナは基本的なポーズです。今なら、いたるところのヨガ教室で教えているものです。中国由来の導引術もあります。老子は「専気致柔、よく幼児たらん」と言い残しています。「呼吸法とともに、柔軟体操をして、幼児のように柔軟になりたいもの」という意味です。張良は漢帝国の名参謀総長、ある時「願わくはせきしょうし(赤小子)に従いて遊ばんと欲す」といって、「せきしょうしどういんじゅつ」を学び「身を軽くした」といわれています。今なら、体操をして、メタボ解消をしたということになります。
こういうものがあらゆる宗教の中に、密教として入っているのです。すべてからだとともにすることで、まずは健康になります。だから重要なのです。ただし、これから先があります。それは凡人が踏み込むべきところではありません。踏み込むと、心霊的能力の獲得という課題になり、やりそこなって失敗することが多い。あくまで常識的な体操にとどめましょう。

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